【72Gallery】うみカメラマン むらいさち個展 Earth Flowers



72Galleryでは、フォトカルチャー誌『PHaT PHOTO Vol.57』の特集
「今、この写真家と仕事がしたい!」で同誌編集長・テラウチマサトが選んだ
写真家3名の企画展を2ヶ月にわたり開催します。

トップバッターはうみカメラマンのむらいさちさん。
「Earth Flowers 〜うみのはな・ちきゅうのはな展〜」と題し、
前半は「水中の花」、後半は「地球の花」をテーマにした2部構成での展示です。

むらいさんは四ッ谷ランプ坂ギャラリーでの個展を終えたばかり。
女性ファンも多く、海の中の風景を独特のトーンで切り取っています。
1ヶ月にわたる展示です。その中で私も、むらいさちさんの魅力に
浸ってみたいと思います。

72Gallery [Tokyo Institute of Photography]


■うみカメラマン むらいさち  http://muraisachi.com/
沖縄のダイビングショップで4年間働き、その後、写真学校に通う。
広告カメラマンの助手としてスタジオに入社。 一年間、数々の撮影に立ち会う。
その後、株式会社水中造形センターにカメラマンとして入社。
「マリンダイビング」「海と島の旅」「マリンフォト」「ダイビングスクール」などの
雑誌取材の為、国内を始め世界中を取材で訪れる。
2002年、下北沢にて、モノクロのイルカを題材にした写真展『Radians』を行う。
2004年7月、フリーカメラマンとして独立。
旅・人物・水中・海など今まで以上に幅広い分野で活動中。

【72Gallery】FEMALE POWER best of Jeanloup Sieff



1994年、青山ベルコモンズで開かれた「ジャンルー・シーフ、モードへの視線」の会場で、来日していたシーフと偶然話しをしたことがあります。プリント技術に関して僕が質問をし、シーフが答えるというものでした。シーフのプリント表現のこだわりは、バライタ印画紙のトーンの違いやゼラチンシルバープリントの銀塩粒子による格調高さなど、独立して3年目の僕にとって、とても興味のあるものでした。その後、パリにあるスタジオ見学(最終的に行くことは出来ませんでしたが)などを通して、シーフとの心理的距離は近づいていきました。

今回、ここ京橋に開く 72 Gallery のオープニングにあたり、幸運にもシーフのオリジナルプリントを展示できることは特別な感謝の思いがあります。
2000年、世界的写真家の名声を残しつつ、突然のように他界したシーフですが、この作品群に囲まれていると、シーフの強く心地いい息吹を感じます。シーフ固有の力のある垂直画面と広角レンズの巧みな表現、モノクロ写真芸術の真髄を感じることが出来ます。すべてサイン付のオリジナルプリントを、シーフや家族との交流が深かった倉持和江さんが、我々のために、我々らしい作品としてセレクトしてくれました。感謝いたします。
どうぞ、ごゆっくりご鑑賞下さい。
また、開催にあたりご協力を賜りました企業、団体、多くの関係者の方々に深くお礼申し上げます。

Tokyo Institute of Photography
72ギャラリー テラウチマサト 


■Jeanloup Sieff <ジャンルー・シーフ>
1933年パリ生まれ。1955年にフランス版「ELLE」誌の写真リポーターとしてデビュー、短期間だがマグナム・フォトにも所属しルポタージュを得意とした。1960年代より「VOGUE」「Esquire」など世界的ファッション誌でも活躍、70年代からはヌードやポートレートにもジャンルを広げ女性がモチーフの作品には根強い人気がある。現役活動中であった2000年に急逝。モノクロ写真の名作を数多く遺す。